プール熱は、夏場に流行する、風邪の一種で「咽頭結膜熱」と言われています。
プールの中で感染される事が多い事から「プール熱」と呼ばれるようになりました。
プール熱は、幼稚園や小学校などの「プールの授業」や、「公民館のプール」や「テーマパークのプール」などでこどもに発症する事が多くプールに入る機会のある6月から7月8月がピークになります。
多くの患者は、飛沫による感染がほとんどで、「手をつなぐ」「タオルを共用する」など、日常生活で接触する事で感染してしまいます。
小さいお子さんがいるお母さんは、心配ですよね!
「こどもがプール熱にかかった時の症状」についてまとめました。
目次
プール熱の感染経路は?
名前の通り、プールで感染する事が多い病気です。
プール熱の病原体は、アデノウイルスです。
プールでの感染は、ウイルスを含んだプールの水が目や口に触れることで体内にウイルスが入り込み「プール熱」を発症してしまいます。
アデノウイルスは接触感染以外にも「飛沫感染」や「糞口感染」するウイルスですから、直接触れなくても空気中にも漂っているウイルスで感染してしまいます。
日常生活で感染する危険のある行為
◆くしゃみなど飛沫感染
◆便などの糞口感染
◆キスなどの接触感染
プールでのみ感染が起こるというわけではないのです。
こどもがプール熱に感染した時の症状は?
プール熱「咽頭結膜熱」の症状の特徴はこちら
◆高熱が出る(38度~40度近い高熱)
◆咽頭炎(のどの腫れ・痛み)
◆結膜炎(目ヤニ・目の充血、痛みかゆみ)
また、こどもによっては、リンパが腫れたり、下痢や腹痛、吐き気、嘔吐などの症状が出る場合があります。
普通の夏風と違う所は、プールからの感染がほとんどですので、ウイルスが目の粘膜に入り込んで発症した可能性が高いです。
その為、「目が真っ赤になる」「片目だけ赤くなる」「目がかゆい、痛い」「涙がでてくる」などの症状が特徴的です。
目がかゆいからと目をこすってしまうと、結膜充血が起こってしまう可能性があります。
プール熱の症状について詳しくはコチラ!
プール熱にかかりやすいこどもの特徴
学校でプールに入る事の多い小学生の子供が多いようです。
しかし、その6割程度は5歳以下の子供に感染されているという調査結果が出ました。
感染症発生動向調査より
プール熱に感染した子供が無意識にしている行動
◆プールでゴーグルを付けずに、水の中で目を開ける。
◆プールに入った後に目洗いをしていない。
◆シャワーをしっかりと浴びない。
◆プールの水を気付かず飲んでしまった。
このような行為はプール熱に感染する可能性が高いので注意が必要です。
プール熱にかかった時の出席停止期間
プール熱のウイルスは、飛沫感染や接触感染で簡単に他人に感染する危険性があります。
その為、「プール熱」は文部科学省が定める学校伝染病第2種に指定されています。
学校伝染病第2種とは、「飛沫感染しやすく、学校内で流行する可能性が高い伝染病」の事で、インフルエンザ、風しん、おたふくかぜ、はしか、水ぼうそう、結核なども指定されています。
学校伝染病第2種に発症時は、学校に届けを出して、出席停止期間となり、医師の許可が出るまで登校する事は出来ません。
出席停止期間中は、欠席扱いにはなりません。
症状が治まり、医師からの登校許可が出ても、2週間は目やにがでたり、1ヵ月は便からウイルスが排出されています。
登校できるようになっても、2週間はプールに入るのは控えた方がよいでしょう!
アデノウイルスは非常に簡単に感染しますので、手洗いうがい、マスクをするなど注意が必要です。
下痢や嘔吐の症状はどの位の期間で治まる?
プール熱はアデノウイルスという病原菌が原因です。
アデノウイルスの種類は51もあり、種類によって症状が違くプール熱は3型、4型に該当します。
下痢や嘔吐の症状がある場合は、アデノウイルス40型、41型に感染した可能性があります。
この場合急性胃腸炎になるため、下痢や嘔吐、腹痛などの症状が現れます。
乳幼児は、アデノウイルスに感染しやすいので、下痢の症状が続く場合は、病院を受診しましょう!
プール熱の予防法は?
プール熱の恐ろしさは、飛沫感染や、接触感染によって簡単にうつってしまいます。
その為、共同でタオルを使ったり、同じコップを使ったりする事で、感染する危険性が高まります。
症状がなくなっても、7~14日間は、体内にウイルスが潜伏していますので、プール熱にかかった、患者さんからの二次感染には十分注意しましょう!
プール熱は特効薬やワクチンがありませんので、とにかく安静にして治すしかありません。
そんな恐ろしいプール熱を予防するためのポイントをまとめました。
プール後は目を良く洗い、シャワーでしっかりと流す
プールに入る前は、必ずシャワーを浴びて身体の汚れを落としてから入りましょう!
プール後は特に、シャワーで良く流して、目洗い場で目をよく洗いましょう。
タオルは共有しない
家族であってもタオルは共有しないようにしてください。
プール熱にかかった子がいる場合は、手をふくタオルを別にしたり、特に注意が必要です。
手洗い・うがいをこまめに行う
普段から手洗いうがいの習慣をつけましょう。
プール熱のアデノウイルスは、症状が治まっても、便からウイルスが排出されていますので、トイレのあとは、石鹸でしっかりと手を洗いましょう。
目をこすらない
プール熱のアデノウイルスは、気が付かないうちに色んな所から体内に侵入してきます。
ウイルスの付着した手で目をこすると、目の粘膜から感染してしまいます。
プール熱にかかった人の目やにも、感染する危険性がありますので、ティッシュや綿棒などで採り、直接触らないようにして、ティッシュにくるんで捨ててください。
プール熱(アデノウイルス)に感染した人のQ&A
Q、5歳の子がアデノウイルスに感染し、熱は下がりましたが鼻水がずっと詰まってます。
鼻水は1週間ほど続いているのですが耳鼻科に行った方がいいですか?
A、プール熱と合わせて副鼻腔炎を合併している可能性がありますので、耳鼻科を受診した方がいいですね!抗生物質などの薬が投与されるかもしれません。
もし、今もプール熱用の薬を飲まれているようでしたら、どの薬を飲んんでいるか、耳鼻科で伝えましょう!
Q、子供がアデノウイルスのプール熱にかかって2週間が経ちました。
今は症状は落ち着いて熱も下がったのですが、喉に白い菌のようなものがくっついてます。
気持ち悪いので綿棒でとってもいいですか?
A、綿棒でとるより、うがいをして流してみてはいかがですか?
うがいでとれない場合は、綿棒で無理やり取ろうとせずに、病院を受診した方がいいと思います。
Q、咽頭結膜熱(プール熱)の症状を教えてください!
A、主な症状は、咽頭炎(のどの痛み)、結膜炎(目の充血)、39℃前後の高熱が数日から1週間続きます。
頭痛をはじめ、食欲不振が3〜7日続き、人によっては、下痢や嘔吐の症状もみられます。
プール熱は眼から感染する事が良くありますので、目が充血し、涙が多くなり、まぶしがることがあります。
潜伏期間は2~14日です
Q、プール熱は、主にプールで感染する病気ですが、プールって塩素消毒していますよね?
それでも感染するというのは、プールの消毒が不十分だという事でしょうか?塩素濃度が低すぎるのでしょうか?
それともプール熱の原因であるアデノウイルスは、塩素には耐性があるのでしょうか?
A、プール熱は、必ずしもプールの中で感染している訳ではありません。
アデノウイルスを持っている人が咳をする事で空気感染をしたり、汗や唾液などが粘膜に入り込む事によって接触感染する事もあります。
Q、3歳の子供がプール熱にかかりました。1日目2日目と39度の高熱で苦しんでいます。
現在発熱から3日目なのに、未だに39度に熱が上がったり下がったりしています。熱はどのくらい続くものでしょうか?
A、お子さん、辛そうですね。プール熱(アデノウイルス)の潜伏期間は2~14日と言われています。
水分をこまめのとって、安静にしてくださいね。
Q、小学生の子供がプール熱になりました。発症した時は、食欲もあり、熱は1日で下がりました。
喉の痛みはなく、少し鼻が詰まっている感じでした。
熱が下がって3日間後、朝起きると右目だけ、大量の目やにが出て、かゆくて痛いと言っていたので、病院を受診しました。
クラビットを処方され、点眼して症状はなくなったのですが、その3日後に目が充血して目やにがでてきました。
プール熱にかかってからはプールには入っていないのですが、他の感染症も考えられますか?
まだまだ身体の中にウィルスが残っているのでしょうか?
A、私も同じような症状になった事があります。その時は結膜炎でした。眼科に行ってみたらどうでしょうか??
Q、プール熱のあと、咳は続きますか?子どもがプール熱だったんですが、熱は下がったのですが、まだ咳が続いています。
A、プール熱は、熱が下がってもウイルスは体内に2週間ほど潜伏しますので、咳が続く事はあります。熱が下がった=(イコール)直ったワケではないので、引き続き安静にしましょう。
プール熱は飛沫感染するので、周りのご家族に移らないように気をつけましょう。
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